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なぜIT化するのか(1) -- 企業をとりまくビジネス環境

なぜIT化するのか(1)

企業をとりまくビジネス環境

開発部 柴尾昌克 2011/07/20

現代社会においては、企業をとりまくビジネス環境は、時々刻々と変化しています。特にここ数年を振り返ると、ますます変化のスピードが速くなっていることが分かります。
そのような世相の中では、企業が時代に取り残されないようにするために、経営者は日々的確な判断を下し、経営改革を断行していかなければなりません。

それでは、企業は何を基準に改革を進めていかなければならないのでしょうか? もちろん、百社の企業があれば百通りの事情がありますので、解決すべき課題は企業ごとに異なるのですが、次のことは一般的にあてはまるのではと思います。

まず従来から行われている業務改革手法と、IT(情報技術)による解決策として、次のものがあります。

効率化
時代の変化に対応するためには迅速さが求められます。そのためには時間が一分一秒でも大切になってきます。そこで本業をなるべく効率的にこなす必要が生じてきます。例えば、今行っている業務・作業の中で無駄になっているものがあれば、極力省かなければなりません。あるいは、やらないといけないけれども、もう少し効率化できてもいいのではないかという業務もあるかも知れません。そのような場合には、業務の単純化やいくつかの業務の結合などの手法を通して効率化していくことになります。
それとともに、必要不可欠ではあるが、ただ単純な作業というのもあるはずです。判断らしい判断は特に必要としないが、必ずこなさなければならないような作業です。そのような定型的な作業で、自動化できるものはできるだけ自動化すべきです。このような場合に情報システムが活用されています。

集中化
業務の中には、その企業が使命とする本来の業務と、企業体であるが故に処理しなければならない業務があります。 例えば、商品販売会社であれば、商品の仕入れ、顧客への販売が本来の業務に当たるでしょう。それをやらなければ商品販売が成立しないからです。一方、企業体であるが故に、経理業務はやらなければなりません。経理は顧客や業者に対して直接的な影響を及ぼすことはありませんが、企業の義務です。
そこで社員には本来の業務に集中してもらって、それ以外の業務はアウトソーシングするというやりかたがあります。例えばIT化においては、社内に専門の部隊を数十人雇用して、情報システムを自前で構築するよりは、ITに精通している人を数人だけ雇用して、情報システムの管理だけをしてもらい、構築自体は外注する方が、コスト的には有利です。


さらに、特に現代において注目されていることとして、次のものがあります。

顧客との関係(CRM)
高度成長期の日本は、とにかく作れば売れる時代でした。当時とられたマーケティング手法は、まず企業側が製品を企画・制作し、それを市場に投入して、消費者に是非を問うというものでした。しかし現代では、商品のみならず消費者の嗜好も多様化し、ものを大量に生産したからといって、それらが必ずしも万民に受け入れられるようにはなっていません。むしろ、顧客の反応を見、意見を謙虚に聞きながら、商品企画を行う時代になりました。顧客が欲するものを作らなければ、企業は生き残れないのです。そこでこれからの企業が心がけなければならないのは、顧客が何を求めているのかを把握し、それに対して自社が何を提供するのかを、常に考え続けるということです。
市場調査で得た情報を管理したり、購買者からのアンケート結果を分析するのに、情報システムは大いに活用されています。

企業戦略
戦略は今と同じく昔も重要な概念ではありました。しかし、近年のビジネス環境の変化が激しい故に、とりあえず昔と同じ形態で企業活動を続けようという考え方は、だんだん難しくなってきつつあります。環境の変化に対応する必要から、常に明日の行く道を考え続けなければならないのが実情です。また経営改革にも二種類あり、今ある体制に微修正を加えながら適応していく改革方法と、環境のあまりの変化のために、体制を根底から変えなければならない断続的な改革方法とがあります。
いずれの場合にも経営陣は慎重な意思決定をしなければなりません。そのとき、企業戦略を練るにあたって、意思決定をカンのみに頼って良いのでしょうか? もちろん、最後は人間の直感が重要になる場面も多いとは思います。しかし意思決定を助けるための、何らかの客観的数字もあった方が心強いのではないでしょうか? 情報システムに格納されているデータを有効活用することによって、今までの売上動向などを知ることにより、意思決定のための一つの材料とすることができます。

現代のような、変化の激しいビジネス環境の中では、上記のような経営改革・意思決定をできるだけ迅速に行う必要があります。